ザ・テント・ミュンヘン

 複数の所用があり、夕方の講義の後ミュンヘンに出かけた。帰国も迫っているので、ミュンヘンの知人に声をかけた。宿に入る前にどこかのクナイペで一緒に小一時間飲んで、誰も取る人などいない代車のポンコツバイクはそこにおいて、トラムの17番で宿まで行く目論見だった。

 ルートはいつも使っているアウトバーン9号線は遠回りで工事部分もあるため、巡航速度が遅いホンダの 500cc ではかえって時間がかかる。すいていて近道の国道13号線を使った。

 結果的にはこれが裏目に出た。13号線に出る前の466号線がシベリア横断道路並みの大改良工事をやっていた。森の中を迂回したり、片道通行で信号で待たされたりなど、大幅に時間をとられた。13号線に入ってからも、2号線と重なる部分で道に迷って遠回りしてしまった。

 日没前に到着するつもりだったのに、たった 180km 進むのに最初の予定の倍近い3時間半もかかった。最近はナヴィの便利さに依存していたために、方向感覚が鈍っていたのも災いした。

 ミュンヘン市内に入った頃には11時を過ぎていた。その昔に貰っていた知人の電話番号も見つからず、ネットから連絡するしかなかったのだが、ベットの支度やネット接続に手こずったりして、つながるようになったのは12時近くだった。結局連絡できなかった。

 一人旅であれば、強行軍も自分の体が辛いだけで済む、しかし、自分から声をかけていた約束を反故にするというのは、本当に迷惑な話しだ。全く申し訳なかった。Verzeihung!

 宿は、夏季限定で、ニュンフェンブルク公園の一部に設営されている「ザ・テント」という簡易宿泊施設に泊まった。ミュンヘンは大都市で家賃も高いが、観光都市だけあってホテルやホステルの宿泊費も高い。ここは自分でテントを張れば 7.50 オイロ、サーカスのような大きなテントの中のベットを使えば、 10.50 ユーロと、ミュンヘンに泊まる場合には最安値のところだ。

 トイレやシャワー、洗濯施設やバー、個人ロッカー(鍵の準備が必要)、WIFIなども完備しているので、暖房が無いこと以外は遜色はない。しかも、公園の中にあるので全く騒がしくない。今回の様に予約無しでも泊まれるが、オクトバーフェストなどの時はいつも予約が一杯らしいので、注意が必要だ。ちなみにベルリンにも、ザ・テント・ベルリンがあるらしい。

  • THE TENT
  • in den Kirschen 30
  • 80992 Munich
  • +49-89-1414300

 帰りは快晴で迷わずに無事に帰れた。国道13号線は昼間も車が少なく、アウトバーン9号線よりも格段に走りやすい。途中で取り締まりにひっかかっていたポルシェを見かけた。速度を出しやすい分、ネズミ取りに捕まる可能性も高い。飛ばしたい向きには一部を除いて速度制限の無いアウトバーン9号線をお勧めする。

 インゴルシュタットに入ってすぐの13号線沿いの中華料理屋で 、6.90 Euro 食べ放題(寿司付き)を試した。寿司はドイツでよく見る海苔の無い巻物でご愛嬌の部類だが、中華料理はドイツに来て食べた中では一番美味だった。



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